まあ、今こんなことを言っても
しょうがない。


何でもできる双子の兄賢人と
何も取り柄がない俺。



どんなに嘆いても、

この事実は変わらない。



こんな俺が強くいられたのは

ひとりの女の子のおかげた。



誰もが俺と賢人を比べるのに

その子だけは俺を俺として見てくれた。



そんな当たり前のことが嬉しくて

たまらなかった。