自分で気付いたときにはもう声を

かけてた。


「どーしたんだ?だいじょうぶか?」



その子は一瞬困ったようにみえたが


こう応えた。


「いや、あの、失恋…しちゃって。



すみません、こんなことで。」



「いや、俺も最近失恋してよくここで

一人で落ち込んでるし!


てゆーか、最近じゃねーし。


こんなことなんかじゃねーよ。」



彼女が笑った。



優しい優しい笑顔だった。