なんだかんだと言ってもらちがあかないので大人しく助手席に座った。

ふと後ろを見れば原稿用紙が置かれていた。

本当に忙しいのに迎えに来てくれたらしい…

たったそれだけの事なのに胸が高鳴るのは何故だろう。

「なんぢゃ、まだ意識がはっきりしないのか?」

ぼーっと考えていたら、馬鹿にしたような、でも心配した顔で覗き込まれる。