「車でどこに行くんですか?」

『ヒミツです』

「え?」

『あ、できれば動きやすい服装で来てくださいね。少し歩きますから、靴も歩きやすいもので』

「はぁ……。あ、まさか……遊園地じゃ」

『え?あ、違いますよ!遊園地は今後の楽しみに取っておきます』

「いえ、楽しみに取っておかなくて大丈夫です……」

『くくっ。じゃあ……日曜日は柚見駅まで迎えに行きますね』

「え、柚ヶ丘まで行きますよ」

『いえいえ。車ですぐですし、迎えに行きます』

「……そ、そうですか?」

『はい』

「……じゃあ、お願いします」

『楽しみにしてますね』


2回目のデートは本格的なデートなんだと気付いて、心臓がどきどきと速く鼓動していってしまう。

何だか変な気分。

でも、ふわふわと嬉しくて、待ち遠しい。

次に会った時は惣介さんはどんな表情を見せてくれるんだろう?と想像すると、楽しみすぎて、顔が緩んでしまった。