「早智の誕生日って冬だったよね?じゃあ、三十路になる前に結婚できるってことだよね?」

「うん。あ、でも籍は先に入れて、来年の春からは一緒に住むことになってるの。いい時期取れなくて、結婚式は後になっちゃうんだけど」

「そっか~。でも、早智のウェディングドレス姿とか絶対綺麗だよね!楽しみ~」

「それはわかんないけど……でも、みんな来てくれるの、嬉しい!」


目の前にいる早智は本当に幸せそうだ。

彼氏の話をする時の早智もいつも幸せそうだったけど、今はそれ以上。

本当に好きな人と結婚できるんだから、それは当たり前のことなんだ。


「そっかぁ~。このメンバーの中の既婚者が三人になるってことか~。え、友美(ともみ)は?付き合ってる人、いるんだよね?年上の人だっけ?」

「あ、うん」

「結構長いよね?年上の人ならそろそろ結婚の話とか出てきてたりするの?」

「……ううん、まだ、かな」

「そっか~でも、そういうのってタイミングだもんね」

「うん、そう、だね」


まだとは言っても、友美はかわいいし、結婚ももうすぐなんだろうな、と何となく思った。

友美、大学の頃に比べたら数倍綺麗になったし。

……やっぱり“恋愛”って大きいんだろうなと思うと、胸がちょっとだけ痛んだ。