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「結婚決まったんだ~!?おめでとう!」
「おめでとう~!」
「早智(さち)、彼氏にメロメロだったもんね~!結婚できるなんて、幸せいっぱいでしょ!?」
今日は大学の頃の女子会。
いつも集まる仲良し6人組で、私は都合が合う時には地元に戻って、この会に参加するんだ。
その中の一人、早智の結婚が決まったらしい。
早智は大学の頃からずっと付き合っている彼氏がいて、本当に彼のことが好きだというのが周りから見ても明らかだった。
彼はクールな性格で笑顔はあまり見せないタイプだったけど、何だかんだで早智にすごく甘くて、周りは完全に当てられていた。
ここ数年は彼の転勤で遠距離恋愛をしていたみたいだけど、やっと彼が地元に戻ってこれることになったようで、それを機に結婚することになったらしい。
「うん。でも、プロポーズされた時は大号泣しちゃって、ロマンチックの欠片もなかったんだけどね~。顔ぐちゃぐちゃで呆れられちゃったー。えへへ」
「早智らしいよね。もう式場とか決めたの?」
「今、いろいろ調べてるところなの。あ、みんな結婚式に来てくれる?たぶん来年の夏くらいになると思うんだけど」
「あったり前じゃん!ねぇ!」
早智以外の5人がうんうんと頷く。