「いや、でも……あんなに心に響く告白までしてもらえて……涙出そうですよ」
「う……っ」
「あんな風に“好き”なんて言われたの、はじめてでしたし。その相手が琴音さんだなんて……」
「……」
徐々に惣介さんから笑みが消えていって……
真っ直ぐと、真剣な表情に変わる。
「……いいんですよね?あの告白を信じて」
「っ」
「琴音さんの心からの気持ちだって、……自惚れてもいいんですよね?」
窺うように惣介さんは私の顔を覗き込んでくる。
……そんなの、当たり前でしょう?
惣介さん以外の誰が自惚れるっていうの?
私の中は惣介さんで埋め尽くされているというのに。
「…………当たり前です……っ!本気じゃなかったら、あんな公共の場所で恥ずかしいことしません!惣介さんだけです。……私に周りを見えなくさせるほど、心を揺さぶるのは」
「……はい」
「……私は惣介さんの見た目なんてどうでもいいんです。確かにこの前みたいな姿はカッコいいと思うし、ドキドキもします。でも……それは惣介さんだからだし……何でもいいんです。私は惣介さんが好きだから。どんな姿でも、私は惣介さんの隣にいたいんです!」
「……うん」
「……どうしようもなく、惣介さんが好きなんです。離れてみて、心底気付かされました。惣介さんのそばにいたいって。これが私の出した答え……っ!」
身体をぐっと引き寄せられて、痛いくらいに抱き締められる。
苦しいけど、惣介さんの気持ちを感じることができて、私も惣介さんの背中に腕を回してぎゅうっと抱き締めた。