「……は~おいしかったです!ごちそうさまでした」
「喜んでいただけたようで良かったです」
気付けば惣介さんも食べ終わっていて、一緒にもう一度「ごちそうさま」をする。
「琴音さんは本当においしそうに味わって食べてくれるから、作り甲斐があります」
「え、そんなに顔に出してました?」
「はい。すごくかわいかったです」
「!そ、それは良かったです……。でもそれは惣介さんの料理がおいしかったからです!私の好みぴったりでした!」
テンション高めで伝えると、惣介さんは嬉しそうに笑って頷いてくれた。
「……ところで、琴音さん」
「え?」
「話の続きですけど」
「……何の話ですか?」
「!お、お忘れですか……」
「え」
すっかり惣介さんの料理に夢中になっていた私は何を話していたかなんて頭からすっぽりとなくなってしまっていた。
首を傾げる私に、惣介さんがくすっと笑う。
「お話ししたいことはいくつかあります。まずは」
こほん、と惣介さんが咳払いをして話し出そうとしたけど。
私は気になることがあってそれを遮る。