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……や、やっぱり。予想通りだ……。
目の前には、フライパンを優雅に振る惣介さんの姿。
髪の毛が邪魔なのか、髪の毛は一部くくられてちょんまげ風になっていて。
いつもと違う雰囲気にもドキドキしてしまう。
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……20分前のこと。
カチャ。
「どうぞ」
「あっ、ど、どうも……」
「一応片付けましたけど、散らかって見えるかもしれません。その時は男の部屋だと思って甘めに見てください」
「は、はいっ」
私たちはのんびりとした散歩を終えて、惣介さんの住むマンションに戻ってきた。
“1118”とオシャレな文字で書かれた部屋のドアを惣介さんが開け、私は惣介さんに促されるまま、その部屋に足を踏み入れた。
「お邪魔しまーす……」
「はい、どうぞ」
玄関の向こうには部屋に繋がる板張りの廊下が伸びていて、そこには物はほとんど置かれていなくてスッキリしている。
惣介さんは私の一歩前にいて、惣介さんの同じように、玄関に丁寧に置かれていたスリッパを履いた。
……この時点で私はもう負けてる。
スリッパなんてうちにはないし……
「……やっぱり何か恥ずかしいですね。自分の部屋を見せるって」
そう照れ笑いしながら言う惣介さんが開け放ったドアの奥に見えたのは。
……完全に白旗だ。