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「……ごめんなさい」
『仕方ないですよね。その分、デートでたくさんおしゃべりすればいいですし、謝らないでください』
「……ごめんなさい」
私の中から少しずつ惣介さんの存在を少なくしていこうと、毎週水曜日にしていた電話を「忙しいから水曜は電話できなくなった」と断ることにした。
たぶん、最初の間は寂しいと思うけど、少しずつでも惣介さんがいない生活に慣れていくためだ。
『じゃあ、今日は次のデートの予定を立てちゃいましょう！』
「！……えっと、今週も無理で。来週ならたぶん大丈夫だと思うんですけど……それでもいいですか？」
『もちろんですよ』
「……すみません」
『でも、たくさん振り回しますからね？』
「！……はい」
……ドキドキする。
離れるって決めたのに……惣介さんと話してしまえば、その決意がすぐに揺らぐ。
こんなんじゃ会ったらどうなるんだろう？
……いや、会わない時間が長くなれば、きっと、気持ちも落ち着くはずだよね……。
うん。きっとそう。
