拓に引っ張られるように屋上にあがる







太陽の照り返しが暑い





「沙希ちょっと痩せた?」




「ダイエット(笑)」





「それ以上どこの肉落とすんだよ。胸なくなるぞ」




「うるさぁい」




拓の頭を叩こうとしてバランスを崩す




アッ





拓に抱きしめられたままのアタシは動けない





「今日だけ」











「拓?」




・・・返事がない








「ゴメン。沙希これからも仲間な」




「・・・ウン」





ガタン





扉の向こうに高井さんの姿





あわてて拓から離れたアタシと目を合わさず降りていってしまう




あのときと一緒。



「高井さん!!」







人混みに消えていった高井さんに近づく事ができない。。

「高井さんっ!」


やっとの思いで高井さんの手を引っ張る




「誰?」




高井さんを囲んでる人たちは有名モデルや女優ばかり





アタシは高井さんの手を離した





結局誰にも認めてもらえない

住む世界が違うんだ



「ゴメンナサイ」




それだけ言うとアタシはホールから飛び出した





「沙希」





声は聞こえた気がする





全力で走った







何やってんだろ。。アタシ




携帯を握りしめる





着信履歴




・・・拓

・・・拓


・・・拓






・・・高井さんに嫌われちゃったね