「沙希〜」
買い物袋いっぱいの荷物を持って葵がドアを開ける
「熱まだあるの??」
「。。うん」
「バレンタインの報告待ってたのに〜」
「。。うん」
「まぁいいっかぁ」
テーブルの上に置かれたままのチョコに気づいて何も聞かなかったんだよね。
葵はそういう子だ。。
開いてもない薬にも袋に入ったままの栄養ドリンクにもきっと気づいてる
「さぁ〜何作ろうかな。笑
葵ちゃんの腕の見せ所だね」
葵の優しさが胸にささる
アタシは葵に気づかれないように枕を抱きかかえて泣いた
それさえも葵は気づいてたのかもしれないね
あったかいポトフとたくさんの優しさを置いて葵は帰った
心まで暖まる
アタシが葵に出来ること。。
それを考える
このまま拓の気持ちを伝えないのは優しさ?
親友として正しいこと?
考えれば考えるほど分からなくなる
何時間たっただろう。。
そのままソファで朝を迎えた
熱を測る
下がったぁ。。
今日は仕事に行かなきゃ
郵便ポストに溜まった新聞を取りにいく