「ねぇ〜沙希〜」
「ん?」
「アタシの話聞いてる?」
「。。。えっ?」
「ほらぁ〜!」
食堂の窓側の席でテーブルにうつぶせのアタシは高井さんの事ばかり考えてた
「ねぇ葵?」
「な〜に?」
「高井さん、どうしてアタシに連絡先教えてくれたのかな?」
「。。。う〜ん。。そうしたかったからじゃない?」
「なんか拓が無理矢理頼んでたりしたら嫌だなぁ。。」
「そんな事ないと思うけど。。。」
相手が高井祐介なだけに葵の返事もはっきりしない
「はぁ。。。。」
「でも高井祐介からメールが来るだけでも幸せな事だよ!!ファンのみんなが知ったら大変な事になるよ。」
「そうだよね」
アタシも葵の言う通りだと思った
「まっ気長に。笑」
「うん」
そういって仕事へと戻る
でもアタシ達の想いを知ったように高井さんからのメールの間隔は狭くなっていった
【今日は海での撮影で寒い!!】
【仕事頑張って!俺も頑張るから!】
【今日は何もかもうまくいかないんだ。。】
いろんなメールを送ってくれるようになった
アタシにそんな一面を見せてくれるんだ。。
そう思うだけで胸が熱くなる
【沙希ちゃんに会いたいな。。】
このメールが来たときは本当に20分くらい固まった
でもそんなの高井さんにしてみれば何の感情もこもってない
そう思って冗談ぽく返信をする
全てを鵜呑みにして後で傷つくのが怖かった