「すみません。最後の所がよく聞こえなかったです。」

「気にしなくていい。ただ、似合わないことを言っただけだ。」

「そうですか?
ならいいですけど……あ、ここです。
私の家。」





学校から大体歩いて15分程度で綾部の家に着いた。

俺と同じの普通の一軒家だった。






「ありがとうございました、先輩。」

「こちらこそ、ありがとうな。」

「私なんか何もしてません。むしろ助けてもらいました。」

「そうか。それより、いい加減に直らないか?
その呼び方…。」





さっきからずっと気になっていた。

やっぱり名前で呼びたくなかったのだろうか…。