辺りが静かになった。
聞こえるのは風の音だけ。
ゆきと愛菜と、あのやかましい金髪も呆然とこちらを見ていた。
三人だけではなく、校門周辺にいた人の視線が突き刺さる。

私も何がなんだかわからなかった。
頭が真っ白になって硬直していた。

「……青葉……会いたかった……。」
黒髪の男子が私の耳元で囁いた。


その一言で正気を取り戻した私は、気がつけばそいつを殴り飛ばしていた。