そして俺が途方もなく瞬間移動した先...


目の前に広がる風景に息をのむ。


ここはどこだ?


魔界や宇宙界にも存在するわけない青空が広がる場所...


きれい...


そんな言葉が似合う澄み切った青色だった。



【人間界】




そんな言葉が俺の中によぎった。


小さいころ父さんに読んでもらった本に出てきた。



きれいな空と海の広がる世界。


俺ら、荒んだ心をもった悪魔が信じられないほど心ひかれる世界が目の前にあった。



「しばらくこっちの世界で身を隠すか...」




まあ、魔界警察に見つかるのは時間の問題だが。