―仕方ない

「えいっ!」

「~っ?!」


彼はゲホゲホと悶絶しているが、お構いなしにするりと彼の腕から抜け出す。


「茉莉…げほっ…おま…っ、腹に肘鉄はないだろっ…ごほっ」


あなたが離さないからいけないのです、という目線を送ると彼は何も言わなくなった。


そして冷静になり、彼に向き合う。

「あの、昨夜のことなんだけど…」