わたしと彼が出会ったのは、高3の秋。



中途半端な時期に転入して来た彼は、クールでどこか近寄りがたい空気を放っていて。




皆話しかけようか否か迷っていたが、彼はただ1人で本を読んでいることが多かった。




見かねたわたしが彼に声をかけると、クラスメートたちも声をかけ始め、カッコいい彼は瞬く間に人気者への階段を上り詰めた。




でも一方で女の子たちからの評判はあまり良くなかったの。



告白を、誰であろうと断っていたから。