龍がいる丘の端は町が見渡せる所だ。
龍「見てみろ」
「……綺麗……」
街には光の道が出来ていた
恐らくバイクの光でしょうね
それが幾つも集まって
天の川みたいになっている
初めて……
この街がこんなに綺麗だったなんて
初めて知った
荒んでると思っていた
この街は苦しい思い出しかなかったから
何度も引っ越して
違う街に行って
ここであった事を忘れようとした
でも、出来なかった
思い出は苦しい事ばかりではなくって
幸せな時もちゃんとあった
だから、出来なかった…
こんな弱い自分が嫌になって
悔しくて
苦しくて
悲しくて……
でも、今
私はよかったと思ってるわ
この街に生まれて、生きて