龍の「行け」の声で車が進むと
周りのバイクも走り出した。
窓を閉めててもこの爆音。
でも、みんながとっても輝いている。
楽しそうな笑顔
楽しそうな声
…………凄く綺麗
龍「美海、楽しいか?」
そんなの当たり前でしょう?
楽しすぎて怖いくらいよ
「えぇ、凄く」
龍「そうか」
しばらくすると
車はバイクからだんだん離れていった。
さすがに不安になる。
「龍、どこに行くの?」
龍「秘密だな」
少し微笑んで言ったところを見ると
なにか起きたわけじゃないみたい。
まず、ひと安心。
車は坂道を上り、丘に着いた。
龍「美海、こっち」