あれは2週間ほど前のこと。 私は珍しく夜遅くまで学校に残っていた。 溜まっていた課題を終わらせるためだった。 思っていたより長引いたためバスを逃し、 家もそう遠くないので歩いて帰ることにした。 夜だろうと関係ない繁華街のネオンに 少し鬱陶しさを感じながら 横をすれ違うカップルたちを横目に歩いた。 すると少し遠くの方から聞き慣れた声がした。 私にはすぐわかったんだ。 ママ…そして 知らない男。