12月17日


「寒いですねー」

「だね」


今日もいつも通り光井先輩と帰っていた。

光井先輩に告白(?)紛いなことをしたあの日からも、今までと変わらず話していた。


「あ、来週から冬休みですね」

「イヴの日だよね」


あぁ、クリスマスか。すっかり忘れてた。

中学くらいから段々気にしなくなってたな。まぁキリスト教だし日本そんな関係ないと思うのよ。いい年になってクリスマスって…


「イヴって神秘的でいいよね!なんか、凄い大好きなんだよね」


クリスマスへの批判を長々といってる間に光井先輩の顔が輝いた。


「そ…そうですか?」

「うん!街とかキラキラでなんか良くない?」


そうですね、と笑って流した。なんて屈託のない笑顔…。

か…可愛いっ、光井先輩クールだったり可愛いかったりなんなの?


「ん?」

「先輩」


私は先輩の手を握った。正確には手首だけど。

いきなりだけど、このままでいるのも嫌だし…


「何?」

「私、好きでし」

「でし?何が?」


噛んだ上に伝わらなかった…。この上ない羞恥。

私は急に顔に火がついたように熱くなった。


「え、いや、あの、はは、」

「?」


何でここできょどるんだろう。


「あれ、柚希と林檎ちゃん!おはよー!」

「げ、平野…」


光井先輩を一睨みして私に肩を組んできたのは平野先輩。