「…」
「頑張れー」
「…いっ」
「体固いんだね」
「…わっ」
門の横にある石段に足を置いたのは良いけど、大事件発生。
「な…」
「おー」
門の装飾部分にスカートが引っ掛かって、下着が丸見えになっていた。
取ろうと思って振り返ろうとすると、糸が切れるような嫌な音がした。
「動かない方がいいよー、余計見えるだけだから」
「じゃあどうしろって言うんですか!?」
「…ん」
楽しそうに笑っていた生徒会の人が視界から消えた。
気付くと私は門の中に入っていた。
「…あ、ありが…」
「スカート、後で直しなね。名前は?」
生徒会の人は私を抱き上げ、スカートをはらった。
その時、背筋に悪寒が走った。
「嫌…っ」
「え」
「…ごめんなさいっ」
私は生徒会の人の腕をはらっていた。
私は生徒会の人の質問に答えず、校舎へ走り出した。
…私、なにやってるんだろう
いきなりあんなことされたら、怒るよね。
「…ごめんなさい…」
呟きながら階段をかけ上がる。クラスも階も確かめずに。
当然、しばらくして迷子になってしまった。