「大丈夫?」

「はい…」


暫く先輩に抱き締められていた。でも、なぜか先輩への恐怖感は消えなかった。


「じゃ送…僕コンビニ行くから」


私に微笑んで何か言いかけた先輩は、何かに気付いたように言葉を言い換えた。


「ありがとうございました。」

「うん、…気を付けて」


やっぱり私は先輩から距離をとっていた。先輩はそれに気付いたから…。

私は、最低だ。

その日、弁当を残してしまった。