何そのレインコート!

「そんな背中開いてちゃ雨で濡れちゃう…」

胡乱な目をするリィ。

「でも綺麗な背中…」

シンが思わず口走って。

「……」

「っ?えっ、あっ、そうだそうだっ、レインコートの意味ないぞぉ!」

リィにジト目で見られたもんだから、慌てて訂正する。

「えー何でぇ?可愛くない?可愛くない?」

クルリと回って見せる野菊。

雨粒を散らしながら、フワリと翻る短いローブの裾。

垣間見える魅惑の太股、カモシカのようなスラリとした脚…。

「もう一回転お願いします…」

「……」

「っ?や、いやっ、そんなローブ邪道だぁっ!」