泣きそうな母の目。
周りから見れば仲良さそうな親子のじゃれ合い。
ただ、私はこの人を信用してない。
いや、できないんだ。
そんなことを考えていたら
母が話し始めた。

「ほら、麗愛奈ちゃん学校でいろいろあったでしょ?
だから新しいとこに行ったほうが
上手くやっていけるんじゃないかなって。」


きっと、この人なりの優しさなんだろう。
確かに私は学校でいろいろあった。
思い出したくもない消したい過去…


「そっか…ありがと。もう、決まっちゃったんでしょ?」


「うん!!春から新しい高校っ
青華高校っいい名前よね、
私とお父さんが通ってた学校。」


お父さんとお母さんにとって思い出の場所なんだ。
私にも思い出の場所になるかな…。
でも…玲音がいないとこでうちやっていけるかな....


「少し一人にして。玲音にも話したいし。」


「分かったっじゃーごゆっくりっ」


バタン....


玲音は、私が唯一信用できる奴。
私にはこいつしかいない。
青華高校ってことは、少し遠いくらいだから
玲音に会えないことわない。
よかった....安心。

本当だったら....
玲音と同じ高校に行くはずだった。
ってか、行くことになってた。
さっき聞いたように転校....
玲音と行くはずだった高校、桜高校
そこは、桜中だった人がいっぱいいる。
消したい過去…それは中学で起きた。
だから、知り合いがいる高校は正直辛い。
でも、玲音がいるなら頑張れる。
そう思ってたのに....。
玲音と離れた学校でやっていける自信がない。


母を恨む。


転校より転入のが合ってる気がする。
まだ入学手続きしかしてない学校を辞めて
違う学校に行くんだから。


「....。玲音に言わなくちゃ....」