久しぶり(らしい)に飯田家で俺と姉で夕食をご馳走になった後。


少し外に行こうよと誘われて、出た先で。


ちょっと前に姉とともに回った小さな公園で。


「陵ちゃんが事故にあった日ね、手術受けたの」


俺はその日何をしていたのだろうか。


この幼馴染のもとへ行こうとしていたのだろうか。


「それでね、ついこの間まで入院してたんだよ。

陵ちゃんと同じ病院。

退院するまで陵ちゃんのこと誰にも教えてもらえなかった。」


詩織は俺の横を離れて小さなブランコに乗った。


細い彼女が座ると、小さなブランコだったけど大きさが合っていた。


「わたしのことを心配してたのかもしれないけどさーっ!

大きなお世話って感じ!」


力いっぱい叫んで、彼女は笑った。


それからブランコをゆっくり漕ぎ始めた。