くまさんと ねこさんと うさぎさんは、とっても仲良しです。

くまさんと ねこさんと うさぎさんは、毎日一緒に遊びます。

イタズラがみつかって、怒られるときも一緒です。


「おとなになっても、ぼくたちはずっと仲良しだよね」
と、くまさんは言いました。


ねこさんと うさぎさんは、笑いました。
「もちろんだよ」


それから何年もたったあるとき、冬がやってきました。

くまさんは、冬眠したいのですが、お腹がへって眠れません。

そこへねこさんと、うさぎさんがやってきました。


「どうしたんだい、くまさん」
「冬眠しないのかい」


くまさんは、お腹がへりすぎて、どこにお空があるのかもわからなくなっていました。







きづくと、くまさんは、もぐもぐしていました。
なんだかお腹がいっぱいで、このまま気持ちよく眠れそうです。


「不思議だなあ、不思議だなあ。
ぼくはいったい、なにを食べているんだろう」


あたりを見回すと、くまさんは、自分の足元になにかあることに気づきました。

それがなんなのか、くまさんが見間違えるはずがありません。

くまさんの足元にあったのは、黒いきれいなねこさんの毛と、白くてふわふわのうさぎさんの毛でした。


くまさんは、そこで、自分がどうしてお腹がいっぱいなのかわかりました。

くまさんは、泣きました。
大きな声でした。


「僕の友達は、もういない、どこにもいない」


すると、お腹から、
「仕方なかったんだよ」
「生きるためだもの」


ねこさんとうさぎさんの声でした。

くまさんは、さっきよりも、もっともっと大きな声で泣きました。


「さみしいなあ、さみしいなあ」