「おっはよー莉香♪」

「あっ、おはよー愛美!」

今あたしと話しているこの子、
石原 愛美[いしはら まなみ]

あたしの親友で、幼馴染!
スタイル抜群で、頭もいい、かっこいい感じの女の子。でも、めっちゃ優しいんだ!

って、自分の紹介もまだだった!

あたし、神崎莉香。
霧ヶ丘第一高校一年、A組。
性格は…超ドジ。

小さい頃からドジばっか。

もう性格じゃなくて、体の一部になりかけてると思うよ…。

「はよ、バカリコ」

「じゃが○こみたいなノリで言わないでくれる?愁。」

この嫌味交わしてきたやつは、
秋山 愁(あきやま しゅう)

あたしのもう一人の幼馴染で、小さい頃からの腐れ縁。
頭もいいし、スポーツ万能。何でもかんでもよゆーかましててムカつく、あたしの敵!

「莉香は部活何にはいんの?」

唐突すぎるだろ!

「へっ?部活?」

「うん、今日から仮入部期間だしさ」

「ん〜、あたしめんどくさいから部活はいるつもりないな〜」

「お前が入っても足手まといなだけだしな」

「悪かったわね‼︎」

「ジョーダンだってww」

「でも部活はいったほうが、内心有利なんじゃねぇーの?」

「まぁーね」

そう、前のあたしだったら絶対入ってた。

でもいまは…

そう思うと胸がチクリと痛んだ。

あたしの忘却の中の記憶。
幼馴染にも言わないよ、この気持ちは。

言いたくないもん…。

「おーい?どした?」

「あ、ごめん。寝てたわ。」

「相変わらず間抜けなやつ」

「あんたよりはマシ」

そうこうしてる間に時間は過ぎて、あっという間にHLになった。
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〜放課後〜

「ってことで帰るわ」

「おい、待てよ⁉︎本気で入んないのか?」

「うん」

どしたこいつ。あんぐりと口開けちゃって。呆れを通り越して、寧ろ尊敬の念すら覚えるわ。