アニアがカウンターへと戻る途中。




「おお、さっきの大会で優勝した兄ちゃんじゃねーか。あの大会は結構一流選手が揃っているから優勝するのは難しいんだぜ!!....?しかも兄ちゃんはその前に行われた足技大会も優勝していなかったか?」



1人の男が口を開く。



「ああ、そうだった。俺もあれはすごい天才だと思うぜ。」



「....お前、昨日も違う選手を天才だとか....?」



「ああ、そうそう。確か....リョウガって奴。互角だと思うぜ?」



「....お前、軽いんだな。見損なったよ....。」



そんな言葉を気にせず男は言った。


「は?ああ、そういえば昨日リョウガに話しかけたらさ、女を探してるって言ったんだ。確か、茶色の頭の、上でツインテールしてるまだ可愛いくらいの少女だって....」



「強い男が言うなら、かなりの美人なんだろうな....。」



その話をイルは丁度聞いていた。



「茶色の髪....。まさか、アニアではありませんよね?」