悪魔に鍵を奪われた。

しかも、とても重要なものを。

テルミトラは、絶句した。

自分の無防備さにも……。

ふと、思う。

この城の警備はどうしたのかしら。

特に、この部屋の扉には2人は、強い。

テルミトラは、不思議に思い、

まだガクガクしている足で強引に立ち上がり、扉の外まで歩いていった。

扉の前の衛兵は見事にのびていた。

さすがは悪魔と言うべきか……。

訓練を施された衛兵をきっと一瞬でのしたのだろう。

彼は。

衛兵には戦いの形跡がなかった。悔しさにかられるよりも先に足が動いていた。