「シンシアは、ミラクルキーの一人なのか?」



シンシアは心の中で「違う!」と突っ込んだ。


だが、アニアは無関心を振舞って言った。



「そうみたいね。」


ミカドはそれを聞いた途端に表情が固まった。



シンシアはミカドに近づいた。




その途端にミカドは後ずさった。



「今まで、俺はなんてことをしてしまっていたんだ…。申し訳ありませんでした。」



ミカドの顔はひきつっていた。



シンシアはふっと息を吐くと、ミカドを見て言った。



「ミカド、敬語は二度と使わないでね!いつも通りに接して!」



ミカドは驚いたような顔をして、ニヤリといつもの表情に戻り、言った。



「わかった…。」



今までずっと黙っていたラミアスが口を開いた。




「けど、そんなすごいやつが契約者のアニアは一体何なんだ?」


痛いところを突かれたアニアだが、すぐに口が開いた。



「妖精界の女王様に頼まれたの。私、昔から剣術を習っていたから、うまいことシンシアを使えるのでは、とね。」



ラミアスはそれを聞いても怪しげな目をしていたが、遂には観念したように目を逸らした。


アニアは勝ち誇ったように顔を綻ばせた。



ラミアスはそれを見て顔を赤くした。