ようやくアニアのところへ来たラミアスは聞いた。



「アニア。これはどうしたんだ?」



「シンシアの魔法が必要だったのよ。だから、呼んだの。でも、来なかった。あなたと見つめあって、二人だけの世界を作っていたから。まあ、二人は付き合っているのよね?それで装置を使って扉を開けたの。」



「えっ!?所々違っ「さ、シンシアも来たことだし、行きましょう。ラミアス、恥ずかしがらなくてもいいのよ。」



「……。」



完璧に誤解されている。



あのとき考えていたのはシンシアではなくて、アニアのことだ。


それで、ぼーとしてしまった。



「アニア、じ……。」



アニアが誤解しているとラミアスは言いたかったが、アニアはもうなかへ入っていた。


ラミアスはがっかりしながらアニアのあとを追った。



後ろでシンシアは一度立ち止まり、



「ラミアス……。」



と悲しそうな顔で呟いていた。