「信じられない話だな…。」

「うん、そだね。」


キーンコーンカーンコーン……


あ、チャイム鳴った
タイミング良いな

「教室戻ろうか。」

「ん、そうだな。」


私たちは腰を上げて屋上の扉に近づく



私は振り返りもう一度

真っ青な空を仰ぐ

そして忘れないようにここからの景色を私の瞳に焼きつけた



なぜこんなことをしたのかわからない



なぜか…

この景色を見るのができなくなると

そう感じた

そんなわけないのにね


そんな自分の考えに笑って
私は狗鷺の背中を見ながらゆっくり歩いていく