「本当に帰るの?」


私は狗鷺に聞く
だるそうな声で狗鷺は答えた

「あぁ、めんどくせぇからな。」

「でも帰るとき職員室の前通るよ?」

「……。」


返事が返ってこない、狗鷺?と彼女を見上げると狗鷺は前の方を睨んでいた


彼女の視線の先には今さっき放送で狗鷺を呼び出した先生


「深闇俺は職員室に来いと言ったはずだが?」

「…じゃあ何でアンタがここに入るんだよ。」


まさに一触即発の雰囲気
私はどうしたら良いかわからずおろおろしていた。

先生は私を見て怯えていると勘違いしたのか私を引き寄せた


な、何で、何故私を引き寄せるの?


「関係のない淡光を巻き込むな。」

「な…っ!」


関係無くない!!
そう言おうとしたけど言葉が出なかった

先生に抱きしめられたから

先生は私の耳もとで「もう大丈夫だからな。」と囁いた



嫌だ


離してほしい

私は先生の腕から抜けようとするが逆に腕の力が強くなる
困り果てた私は狗鷺に視線を向ける