気が付くと、両目から涙がこぼれ落ちていた。
こんなことになるなら、最初から自分の気持ち、伝えていれば良かった。
もっと先生に、好きだって、アピールすれば良かった。
少しでも自分を見てもらえる、努力をすれば良かった。
後悔の数だけ、涙が流れていく。
これで終わりなんて、本当は、嫌だよ・・・。
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午後の授業が始まって、どれくらいの時間が経ったんだろう。
屋上でうずくまっているだけでは分かるはずもない。
私は不意に、あることを思い出してしまった。
「かばん、科学準備室に置いたままだ・・・」
取りに行くなら、早いほうがいい。
この授業が終わるまでに取りに行かないと、授業を終えた先生と鉢合わせることになるかも。
急ごう。
いつまでも泣いている暇はない。
私は、涙で濡れた顔を、服の袖で拭い、立ち上がった。
