「お前のフデバコ…イチゴのストラップ付いてんじゃん。
付けるくらいなら、嫌いなわけないと思って」
なんで……。
いつの間に滝くん、あたしのフデバコのストラップなんて見てたの?
いつも視線の先は教科書で、あたしのことなんて気にしてないと思ってた。
しかも、フデバコは絶対に机の滝くん側じゃない方に置く
っていう自分のルールがあって。
だから、あたしのストラップに気づいてなんて…。
「つか、やるよコレ」
「えっ?」
手渡されたのは、一口サイズのストロベリーチョコが15個入ったもの。
「えっでもこれ、滝くんが自分のために買ったんじゃ…」
「俺はストロベリーチョコ苦手だから」
え。
じゃあ…じゃあそうなると、
あたしのために、このチョコを買ってくれたってことになるよ…?