「俺もね、この本大好きなんだー!いいよね、この本!」

「は、はい!!すっごくいいです!!」

はじめて、この本を好きな人に出会えた嬉しさは、はかりしれないものだった。


そしてその時、わたしは先輩の笑顔に心を奪われてしまった。

その日からわたしは気付かないうちに、先輩を目で追っていた。