そして、わたしの持っているある一冊の本を見たときに先輩の表情が一気に明るくなった。

「この本好きなの!!?」

先輩はその本を見せて言ってきた。

その本はわたしの大好きな本で、毎日学校に持ってきていた。

でも、結構マイナーな本でわたしの周りにも好きな人はいない。

「は、はい。」

わたしがそう返事をすると、先輩は人懐っこい笑顔をわたしに向けてきた。