「えーー!!?また振っちゃったの!?」

大きな声で言う親友の笹島 菫(ささじま すみれ)

「だって、わたし好きな人いるもん」

そう言うわたし、青島 涼香(あおしま すずか)

「まだ好きなの!?いつの話よ、それ」

呆れたようにいう菫。

わたしの好きな人は3年生の先輩で。


先輩と出会ったのは、廊下だった。


その日、わたしは、教室に忘れ物をして廊下を走っていた。