「とはいえ、みなさんのお部屋はもう決まっているんです。
今日受け付けのときに配られた封筒をご覧ください」
ふ、封筒?
配られた封筒……A4サイズの、茶色の封筒を急いで開けてみる。
でもさっきこの封筒から寮生活の説明プリントを取り出したんだから、もう何も入ってないはず……。
「その封筒の、糊付け部分。何か、番号が書いてありませんか?」
みんなが司会の声に合わせて同じ動きをする。
糊付けされる部分って……あのはみ出した部分?
そこであたしは中を覗き込むのをやめて、そこを見てみる。
すると……あった。
黒のボールペンで、『32』の文字が。