「もしかして、寮の説明会に?
 私もなんだ、よかったら一緒に行かない?」


「えっ……!? いいの?」


まるで隣を歩くことも許されないような美少女から、神の手が差し伸べられた。



「もちろん」


そしてまた微笑まれる。


ほわー、と一気に幸せな気持ちになれる。




「じゃ、急ごう? もう始まるよ」


「わっ……大変!」



あたしたちは並んで、あたしがさっき駆け出したほうの反対へ走り出した。


……たった5分で着いた。