安藤と空来は本当に仲が良い。
小学校から一緒で家も近いらしいから。
ほとんど幼なじみだね。
「今でこそ少しは他の子とも
話すことができるようになったけど
前は私と一緒じゃないと
誰かと会話なんてできなかった。
何人かの子に限られていたの。
だから･･･もし私がいなくなって
空来が困っていたら助けてあげて」
俺も春馬も言葉が出なかった。
安藤はこんなにも空来のことを
大切に思ってる。
安藤の気持ちが真っ直ぐ俺には
届いてきた。
「安藤は･･･後悔しない？」
先に言葉を発したのは春馬。
俺はまだ何も言えない。
「分からない。でも、こうしたい」
「･･･俺、口軽いから。
蒼海も一緒なら秘密を守れる」
嘘だ。
