「でね、田中くん。牧野くんも」
今教室に入ってきた春馬は
何が何だかって顔をしてる。
でも、それは俺だって同じ。
「今日の放課後、時間ある?
空来には知られたくない話を
2人にしたいんだけど・・・」
話し方はいつもと同じだけど
顔はいつもより真剣だった。
俺と春馬は不思議に思いながらも
“OK”って許可したんだ。
そして放課後、一度家に帰ってから
学校の近くにある公園に集合した。
「遅かった?」
「ううん、大丈夫だよ」
急いで自転車で行ったのに
安藤はすでに来ていた。
春馬はまだみたい。
あいつ何気に一番遠いから。
「ごめん!遅くなった」
5分後、春馬が自転車で現れた。