目をそらしたことが気になったけど
舞衣は嘘をつかないって信じてる。
だからきっと、舞衣はいなくならない。
「・・・そうだよね。
ごめんね、舞衣。
私、ホント何言ってんだろ」
口ではそう言っても心では
納得できてないのがホント。
「おばさん来たね。行こうか」
窓から正門の前に1台の車が
停まったのが見えて
舞衣と2人でゆっくり
教室を後にした。
靴箱では田中くんと牧野くんが
舞衣を待っていてくれて
私は3人に“また明日ね”って
笑顔で手を振って車に乗った。
発車直前に舞衣を見たら
顔を覆って泣いていた
ように見えた。