私に足を引っ掛けた子はやっぱり
隣のクラスの女の子だった。
名前は花恋ちゃんっていうらしい。
名前も顔も可愛いけど性格は最悪
そういう噂があるらしくて
舞衣と牧野くんは同意してたけど
私は何も言えなかった。
私の中で
『やっぱりあれはずるかったのかな』
って考えが生まれてきてたから。
もし私が違うグループだったら
やっぱり“ずるい”って思ったかも
そうも考えることができたから。
「高橋さん、大丈夫だった?」
「空来ちゃん・・・」
「痛む?」
舞衣に支えられて教室に入ったら
みんなが心配してくれた。
今まで話したことないような子も
私を心配して話しかけてくれた。
「今から親と病院行って来るね。
大丈夫だよ。優勝できたんだし」