牧野くんは3位をキープしたまま


次の走者の男の子にバトンを渡した。


さっきの女の子、名前も知らないけど


責任感じなくても大丈夫だよ。


牧野くんが代わりに走ってくれたよ。



「いけー!」



牧野くんが走ってくれたおかげで


青雲グループの活気も戻ってきた。


あとはキープ以上のことをするだけ。


でも、牧野くんはみんなよりも多く


走ったことになっちゃうよね。


私の前に走る時、大丈夫かな?



「牧野ー!」



そんな心配をしている間に


牧野くんの順番が回ってきた。


つまり、次は私。


位置につきながらドキドキしてる。


プレッシャーを感じないようにと


さっき牧野くんが笑わせてくれたのに


やっぱり緊張しないってのは


無理な注文みたい。