第1走者、第2走者と青雲グループは
順調に1位を走り続けた。
でも、1年生の女の子が走り出した時。
「あっ!」
思わず声が出ちゃった。
女の子は足を砂で滑らせて
思いっきりこけてしまった。
青雲グループの席からは
ため息が聞こえる。
それよりも怪我!
女の子の怪我は大丈夫?
私は思わず走り出した。
同時に反対側で順番を待っていた
牧野くんも走ってきてるのが見えた。
「大丈夫?」
「えっと・・・バトンが・・・」
女の子はバトンを繋ぐことで
頭の中がいっぱいみたい。
「貸して」
見ると、牧野くんが手を出してる。
女の子がそっとバトンを渡すと
牧野くんは走り出した。