そうだ。
予選では女子の部と男子の部に
分かれていたんだけど
本選では男女一緒で関係ないんだ。
だから牧野くんも一緒のチーム。
牧野くんは男子の中でも
すごく足が速いから心強い。
「行って来ます」
もう1度言って、集合場所に向かった。
「高橋!こっちこっち!」
牧野くんはすでに来ていて
私の場所も確認してくれていた。
忘れ物は多いけど気は利くよね。
「ありがとう」
「俺がバトン渡すから
渡る前に軽く走れよ。
前向いといて良いから。
俺が高橋の手の中にバトンを入れる」
牧野くん、張り切ってるなー。
でも、私も気持ちは同じだよ。
何としても1位になりたいもん。
優勝したいもん。