「空来」
ダメ元で空来にも聞いてみようと
運動場に行く時に声をかけてみた。
「どうしたの?あ、そうだ!」
「ん?」
俺よりも先に空来の方も
用事があったらしい。
「あのね、お昼一緒に食べない?」
「え?」
俺が望んでいた言葉だけど
空来から聞けるとは思ってなかった。
「昨日ね、家族と話してたんだ。
もし嫌じゃなかったら・・・だけど」
嫌なことなんかある訳ないのに。
むしろ嬉しい方なのに。
「ありがとう。助かった。
一緒に昼食べる相手探してたから」
「そうなの?良かったぁ。
じゃあ、昼休憩の時一緒に行こうね」
嬉しそうに言って安藤の所に
空来は走って行った。